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妹たちのいえ(30坪の小さな家)


[2011年12月竣工:木造2階建/床面積99.36㎡]     

住宅地に建つ 小さな木の家です。

「心地よいリビングと庭のある家、永く暮らせる家。」

妹夫婦たちのシンプルな希望から、家作りはスタートしました。
まずは土地からです、候補は2ヶ所。という訳で、土地によって考えるプランは全く違いましたが、決め手は、朝日が差し込む土地。南東に景色が抜けている土地に決定。
次に、メインである庭とリビングを中心にプランを考える。いろいろ悩んだ末に、リビングから東も南も庭が見えるようなプランに。

そして、「永く暮らせる家」に必要な事は、構造的に耐えうる事、自然素材で仕上げる事、シンプルである事。当初40坪のプランから、必要じゃないものを削ぎ落として辿り着いたプランが、30坪の2LDK。面積を小さくすることで、予算を自然素材や職人さんの手間に費やすことができ、心地よい 木の家 が生まれました。






吹抜けを通して2階の部屋と繋がったリビングです。右側に玄関、左側の手前から寝室へ、左側の奥は水回りと2階への階段。キッチンの後ろの大きな窓は、心地よい風の通り道です。造作家具も木でたくさん作りました。壁は漆喰、床は24mmの杉、梁や柱は節有りの東濃地方の材木です。


正面の三角スペースは、照明やスピーカーや火打ち梁など見せたくないものが隠れています。照明・音響は、設計の段階で計画すれば配線もすっきりです。窓の外は、深い軒と広いデッキがぐるっと回っていて、リビングと庭を繋げているんです。


2階は一応子供部屋、20畳のワンルームです。リビングの吹き抜けと繋がっています。窓の下の椅子は、家具職人さんのもとにいた子を引き取りました♪


一番悩んだ所が子供部屋です。子供たちがプライベートな空間を必要とする数年間(中学・高校・大学?)の為に個室を作るのはもったいない・・・ということで、ゆるーく間仕切りできますが、メインは広いワンルーム。子供たちが小さい間は、この部屋でたくさんの家族の思い出を刻もうということで。
時期が来たら子供たちに考えさせる。どうしても困ったら、庭に小屋でも作ってしのぐとするか・・・(笑) なんて。


リビングの様子です。


左上/東と庭と南の庭へ繋がる大きな窓。 右上/広いデッキの向こうは南の庭・・・畑ですね。
左下/アプローチの階段スロープ。 右下/2階の部屋。

妹夫婦のお気に入りの照明と椅子。テーブルは、家と家具に合わせて、作りました。ねづこのテーブル(2.0m×0.8m)。


家具職人さんの所。


南の庭から。


一年目の夏に、家族で芝を張られました。庭との繋がりを大切にしたこの家は、庭が成長してきた時が、家の出来上がりです。これから、みんなで庭を作っていって下さい。




思う事

初めに、「永く暮らせる家(=永く住み継ぐ家)」に必要な事は、構造的に耐えうる事、自然素材で仕上げる事、シンプルである事と書きました。しかし、それ以上に必要なことあります。それは、30年後 50年後も、住む人がこの家に住みたいと思える事、この家が好きだと思える事。

最近は築30年~50年程の家の場合、予算的に問題がなければ、機能性や快適性または意匠的な流行を理由に、まず建て替えを考える事が多いです。逆に、築80年以上の家の場合、予算的な問題や機能性や快適性などの理由以前に、残したいという思いから改装・再生を考える事が多いです。

残したい家や暮らしたい家には2つの事があると思う。一つ目は、家族で暮らしてきたその家が、心地よい時間(記憶)を刻む器である事。二つ目は、「建築材料・工業製品」に対して、「自然素材・職人の手仕事」の味わいがある事です。最近の家は、目先の機能性や流行に気をとられすぎているのかもしれないし、自然素材と呼ばれる工業製品が溢れて、時間と共に良さを失っていく家が増えているのかもしれない。

私は、完成した時の評価よりも、時が過ぎた後に満足して頂ける事を求めて、仕事と向き合っていきたいと思う。

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