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愛知の石場建て 2 (石場建て)


愛知の石場建て「軸組模型」です。
この家を建てる 岐阜県八百津の 各務工務店 さんが作られました。
70歳の大工さんが「こんな昔のええ家作るのは久しぶりやわぁ」、、、という具合の「日本の昔の家 = 伝統工法の家」です。

そもそも、「伝統工法の家」の定義はよくわかりませんが、私は少なくとも戦後1945年に定められた建築基準法以前に、一般的に建てられていた建物だと思っています。今では、「木組みの家」 「土壁の家」 「石場建ての家」 なんて呼ばれてます。

上手く言えませんが、「伝統工法の家」は、工業製品もなく建築士もいない時代に、地元で調達できる 木 土 石 草 紙 鉄 などの素材を使い、代々職人に受け継がれた技術と知恵で作られた建物だと思っています。

そう考えると、戦後に作られた家の多くは、長い建築の歴史の中で70年前に生まれた、新しい「在来工法の家」なんだなと思えます。


では、なぜこの家を「伝統工法の家」と呼んでいるかということですが、
一つ目の大きな特徴は基礎。この家は模型のように石の上に建物をトンと立てる、昔の基礎だからです。
「日本の昔の家」は、玉石の上に立っていますよね。それと同じ事で、現在はこのような基礎を 「石場建て」と呼んでいます。

新しい「在来工法の家」は、「基礎を立ち上げ、基礎と建物をアンカーボルト固定」という建築基準法で定められた仕様で作られています。
昔の「石場建ての家」は、この仕様を満足してない (立ち上がりなし、アンカーボルトなし) 為、「在来工法の家」ではなく、「伝統工法の家」と思っています。

私も2年前までは、建物と基礎をアンカーボルトで固定しないとか、基礎の立ち上がりをなくする・・・、なんて考えた事なかったですが。



「石場建ての家」と「在来工法の家」の基礎の違いは、三つ。

一つは、地震です。
「石場建ての家」は、建物を基礎に固定せず、地震時に建物が動く事で 地震力 を逃がす 免震構造 です。
「在来工法の家」は、建物を基礎に固定して、地震力 に耐える 耐震構造 です。

どちらが地震に対して安全であるのかは、地震に対する考え方が違うので判断はわかりませんが・・・、
下の映像を見て頂くと、建物が動いて地震力を逃がしている様子が、伝わると思います。
※実大の実験映像  【https://youtu.be/yK1WT1O2MpU】 「伝統工法の設計法作成および性能検証実験」検討委員会のHPより


もう一つは、白アリ。
「石場建ての家」は、写真のように床下を開放することで、風と光を取り込み湿気を逃がすとともに、メンテナンス性に優れています。
「在来工法の家」は、地面から基礎を30cm以上立ち上げることで、湿気の影響を少なくしています。

白アリの被害に対しては、メンテナンスがしやすく、白アリの早期発見がしやすい 「石場建ての家」 が長持ちし優れていると思います。
理由は、リフォームの現場や私の家でそこら中の白アリの被害を見るたびに、日本の木造の問題は白アリ被害であり、残念な事にその白アリからは逃げる方法はない・・・と私は思ってます。薬を塗っても換気・除湿しても白アリ被害を完全に防ぐ方法はなく、柱や梁をたべられ、地震の影響を受けてしまいますからね。過去の地震でも、メンテナンスされておらず、白アリに柱や梁を食べられた為に、地震の被害を受けた家も多いと思います。


最後の一つは、建築確認申請です。
「石場建ての家」は、建築基準法の仕様 (基礎を立ち上げ、基礎と建物をアンカーボルト固定) を満足していないので、安全性を検証する為に「限界耐力計算」という構造計算を行い、審査機関による適合判定が必要なのです。
「在来工法の家」は、建築基準法の仕様を満足しているので、その必要はないです。

建築確認申請については、構造計算と適合判定が必要な「石場建ての家」は費用も期間も増えてしまいます。

石場建てに関する申請についてはコチラをご覧ください >>> 8(構造見学会(木組み)のご報告)




ところで現場ですが、寒明けの2月上旬から、基礎の工事が始まってまーす。

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